電力不足に精一杯の抵抗を
いつのころからか、日本人は扇風機を使うのを止めたわけだが
これってのはやはり、集合住宅などのコンクリートな建物に
住むようになってクーラーが使用されるようになったからだ。
加えて昔は、家のあちこちを開けっ放しで寝ることも多かった。
地方なら今でも、そういう状態で寝られるところもあるかもしれないが。
だがなあ、東京で部屋の窓開けっ放しなんて、貝が殻から身を
出してるようなもので、そのまま食われるのは目に見えている。
そんなわけで部屋の窓を閉めると、暑い。
空気の流れなんて出来ないからなあ。
何だかんだいって、今までは電気を使いまくりながらも夏場を
耐え切っていたわけだが、東京電力の不祥事により、状況は
大幅に悪化する。
原子力は全てストップ。
余剰電力って言うのはそもそも無いわけではないが、原子力が4割の
発電量を占める東電において、そんなものは焼け石に水。
しかしまあ、日本には他に電力会社があって、そこから多少は電力を
まわしてもらえるわけなのだが…。
ただ、十分な量はまわせない。東北電力と北海道電力からまわせる分が100万Kw 。
関西方面などから90万Kw。目標の1000万Kwには程遠い。
しかもそれも簡単なものではない。
交流の周波数の違いがある。
交流って言うのは+極・−極が入れ替わる電源である。
一秒間に入れ替わる回数、それが周波数。
東京、東北、北海道は周波数50Hz(ヘルツ)、その他では周波数60Hz
が採用されている。
なんでこんなことになったかっていうと、日本で最初に電気がきたのは
ドイツ経由で、ドイツの学者ヘルツが50Hzを提唱したためだ。
それで東京では50Hzになった。
ところが後に関西で電気を使う際には、セルビア出身のテスラという
学者の提唱する60Hzを使うことになったのだ。こっちのほうが良いという
ことだったためである。
じゃあ全体60Hzにすりゃ良かったのだがそのときには
すでにいろんなところに50Hz用の電気器具が用いられていたのだ。
結局そんな昔の事情が現在も足を引っ張っている。
最も実際には周波数が違っても、周波数変換所を介して送電することは可能である。(掲示板:schneeさんからの情報です、ありがとうございました。)
ちょっとここでほかの話を。
日本と同じ電圧電流を使っているのはどこの国でしょう?
正解は 北 朝 鮮。
なお世界で100Vの電圧を使ってるのはこの二カ国だけのはず。
ちなみに周波数も世界的に混在している。ややこしいなあ。
よその国に行く際は、周波数と電圧のチェックをしておこう。
それはさておき。
正直な話、クーラーやエアコンの温度を下げて電力消費を押さえる
といってもなかなか下げられないのも人情だろう。
少しの冷気で涼しくすごすには、クーラーを使う際には
白系統のカーテンを閉めておくこと。
クーラーの電源をこまめに落とすこと。
扇風機との併用。
使わない家電はなるべく電源を切る。
こんなもんじゃないだろうか。
ていうか家にいないのが一番電気代を押さえられそうだ。
どこでもいいから適当な場所見繕って昼間は涼む。
それが一番いいんじゃないだろうかな。
とにかくいいから外で遊べと(遊興費かさむか)。
いずれにしろ今年の夏が冷夏だったら問題は無いんだが…。
追伸:なんか夏至の日にキャンドルサービスやろうとかいう動きがあるらしいけけど、 そんなことせずにいいから寝ろよといいたい。
電気消費押さえるには、正直早寝早起きが一番なんだが。